子どもとみるアクション映画

『FORTNITE』好きの小学生息子氏と一緒に見られそうなアクション映画を探すblogです

はじまりは『FORTNITE』から

小3男子、唐突に「江南スタイル」を踊る

ある日、小3の息子ムームー(仮名/彼の好きだった人形劇から拝借)が、「江南スタイル」をふざけておどりだしたのを見て、父は「えっ?」と思ったわけです。
 
だって「江南スタイル」ですよ?あの。アレですよ。10年以上まえに流行った。
 
ムームー、きみ、そのときギリ生まれてなくないか?」
 
どうしてそんなにいまはっきりと「乗馬ダンス」がおどれているのか…?わたし、一瞬、脳がバグりそうになりましたよ。
 
…で、その答えはムームーがNintendo Switchで遊んでた『FORTNITE(フォートナイト)』というゲームにあったのでした。
 
『FORTNITE』はいわずもがな小学生の間でいまだ根強い人気を誇るオンラインのTPSゲームです。このゲームををめぐってはさまざまなトラブルも起きているので、親としてはもろ手を挙げて推奨したいゲームではないのですが、コロナで友だちと遊べないここ2年のあいだ、ムームーの重要なコミュニケーション・ツールになっておりました。そういう小学生は少なくないと思います。
 
「江南スタイル」は、その『FORTNITE』のエモート(ダンスのようなアクション)のひとつとしてゲーム中に出てきたそう。とにかく動きがとびきりキャッチーなので、ムームーのクラスでバズったんだそうな。令和の小学生が「江南スタイル」を踊る未来を誰が想像したでしょう。未来は誰にもわからないです。
 

(『FORTNITE』のエモートにはほかにも、BTSの『BUTTER』や『DYNAMITE』、Doja Catの『Say so』なんかが登場するばかりか、The Weekndの『Blinding LIghts』がゲーム中で流れたりします。うわー。時代はここまできているのか。かっこいい。いまやゲームはテレビをこえるメディアなんだな(とっくに)と、70年代後半生まれの父はおもいしりました。)

 

レアスキンから、映画の話へ

で、ですね。ほどなくムームーが、
 
「『ヴェノム』っていう映画を見てみたい」
 
とか、
 
「『インディー・ジョーンズ』っていう映画はおもしろいの?」
 
とか聞いてくるようになりました。もちろん出所は『FORTNITE』です。新作映画の公開にあわせて、マーベル映画のスキンや、そのほか昔の映画やマンガのスキンが発売されるので、小学生たちはバックグラウンドの知識ゼロで、ヴェノムやインディジョーンズのスキンを使って遊んでるんです。まったく基礎知識なしでカーネイジ(マーベルユニヴァースにおいて最凶の残虐異生物のキャラ。そもそもcarnageとは「大虐殺」の意)のスキンでほぽこぽこ遊んでるのを見るのはなかなか心穏やかではいられないものがありますが…。
 
ムームーは、新しいスキンを見かけるうちに、そのキャラの元ネタになってる映画にも興味を持ったようでした。
 
父としては、ゲーム以外のコンテンツに興味を持ってくれるのはとてもよいことだと思いました。
 
なにしろ、小学生ってほっとくとゲームとYouTubeばかりにに時間を溶かしてしまうので、それ以外の楽しいものを見つけるきっかけになるのならむしろ大歓迎です。父も映画は好きなので、子供といっしょにハラハラドキドキのアクション映画を見たらきっと楽しいにちがいない、と夢は駆け巡りました。
 
とはいえ、『FORTNITE』のスキンになっている原作映画は大量にあるのですよね。さすがに『エイリアン』や『死霊のはらわた』のホラー系は小3のムームーにはにまだ早い…(付記:父は小2のころに偶然『エイリアン』を見て長期トラウマを抱えました。マジでだれかにとめてほしかった)。ホラーじゃないけど『ロボコップ』もわりと悲惨な話だったからまだやめときたい…。『ターミネーター』は傑作だけど、ストーリー上わりと濃厚なベッドシーンがあったからいまは避けたい…。とかやってるうちに、どれをみせたらいいのかわからなくなってきまして、ここは映画のレイティングシステムというものを信じて、レイティングが「G(General audiences)=全年齢対象」なら問題あるまい、と家である映画を見てみたんですが…
 
いやあ、見終わったあと激ローになりましたよね、メンタル。シールドはとっくに粉々です。
 
レイティングはたしかに「G」だったんです。が、意外とバイオレンスが激しめだったり、子どもと見るには視点がセクシャルすぎたりして、楽しめなかった…どころか、むしろ鑑賞後はっきりと気まずい空気になりましたよね、ええ…。これが「G」なのか?
 
あと、古い映画って、当時といまの感覚が離れすぎて、いろいろと説明を要するってこともわかりました。差別的なムーブが楽し気なムードの中であっけらかんとなされることも多々あるのですよね。むかし自分が見たときにはなんともおもわなかった(むしろ笑ってさえいた)ことでも、いま見るとちょっと子どもには推奨したくないフィーリングだったりします。ここのジャッジは難しい。いっそ最近の映画を見ればよいのでは?とも思いましたが、CGが発達する前の映画のリアリティはやっぱり魅力的です。
 
せっかく子どもと見るのならいい映画を楽しんでみたい。
なにより、ムームーにも映画は楽しいものだと感じてもらいたい。子どものころ自分にとって映画がそうであったように。
 
そこで父は、あらかじめ映画を「下読み」することにしました。はい。ムームーといっしょに見る前に、一度映画を見て、それが楽しい時間を確約してくれるものかどうか確かめておこう、というわけです。めんどくさい!でもこれでもうすべらない!はず。
 
…長くなりましたが、このブログはわたし(父)が、以上の経緯から子供のために見ることになった映画の「下読み」の記録を残していくものです。わざわざブログにするのは、せっかく費やした時間を無駄とは思いたくないからでございます。映画の専門家ではないので、おてやわらかに。