『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は子どもと見られるのか?
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は子どもと見られる?
今回選んだ作品は…
2017年の大ヒット作。マーベルユニバースもののひとつでもありますね。
5月にはシリーズ3本目となる新作が公開予定です。
例によってうちの子どもが耽溺しているFORTNITEでは、主人公のスターロードがこんな感じのスキンで登場してます。あとガモーラもいるみたいです。子どもは興味をもってくれるのか…?
ストーリーは、破滅的なパワーを秘めたオーブをめぐる争奪戦に巻き込まれた主人公ピーターが、お尋ね者ばかりのチームを結成して宇宙を救う…という感じになっております。レーティングはマーベルにはめずらしい「G」。全年齢対象!(これがまったくあてにならないわけですが)
海外のサイトで好評の理由
この作品は、海外の子供向けのおすすめ映画のサイトでかなり好評だったので選んでみました。個性的なキャラクターと作品のテーマが評価されているようです。ただし、言葉づかいや暴力表現については意見が分かれてますね。
で、実際自分が見てみた感じは、
……かなり子どもと楽しめそう!と思いました。
まず画面がめちゃくちゃカラフルできれいなんですよね。みとれてしまいます。
それに、派手なアクションとジョークが最後までずっと途切れないので、飽きずにあっというまに見終わってしまいました。すげえ。
子どもと見るうえで、多少補足(主人公が拉致られたあと、ヨンドゥに育てられてたこととか。シーンが省略されて時間がとぶので)はいるかもですが、おおまかにはオーブのとりあいなので、ストーリーはシンプルです。「宝物をとりあってってる」ってことさえわかれば、全然楽しめるでしょう。
ギャグのテイストが、意外とおしゃれというか、ドタバタで感覚的に笑わせる感じではなくて、ちょっと気が利いた感じのが多いので、「なんでこれが笑えるのか?」うまいことサジェストできたら子どもも笑えるのかな?刑務所で脱獄の案を練っている3人の向こうで、グルートがすでにその案を実行してしまっているシーンとか、大人なら状況のおかしさがわかるんですけどね。あと、ドラックスが比喩を言葉通りにうけとってしまうおかしさとかもそうか。
意見は分かれると思いますが、私はこの作品の人間観が大好きでした。主人公たちは品行方正なヒーローというよりは、非力なならずものたち。なりゆきで一緒に行動することになったものの、みな自分勝手で仲間意識は皆無です。でも、気づかないうちにお互いに影響を与えあって成長していきます。そして、命がけで仲間をすくおうとするまでになっていくのです。熱いです。こういう感じの仲間って好きなんですよね。
ただし問題がないことはなく…
この作品でよく取りざたされるのが言葉づかいで、その半分以上がロケットの発言なんですが(笑)、吹き替えで日本語に翻訳されるとかなりマイルドになっていて、それほど気にならなかったですね。これは吹き替えのいいところです。
同様に、スターロードが自分の宇宙船の中をブラックライトで光るようにしているというのも、プレイボーイのスターロードのキャラをあらわすギャグなんですが、一回目みたときはどういう意味かよくわからなくてスルーしてました。そもそも私にはガモーラが終始ナメック星人にしかみえず、いくらロマンス的な要素をにおわされても、そう受け取れなかった、という個人的な事情もありますが…。ほとんどの人が気にならないんじゃないか。
反対に意外ときついな、と思ったのは、実は冒頭のシーンで、いきなり主人公の母親がガンでなくなりところです。最後に母親の手を握れなかったというのが、のちに伏線として生きてくる大切なシーンなんですが、子どもにとってはショックが大きいかも…。親が死ぬって、子ども的にはなにより怖いことだと思うので。
そのあとの踊りながらおもいっきり小動物を蹴とばすところも、まあ、ね。笑ったけど。
家族より大事なもの
ロケットの「家族なんてたいしたことねえ。なくしたのはおまえだけじゃねえ」というセリフからもわかるように、この映画のおおきなテーマに「家族」があると思います。主人公たちは、それぞれ家族を「なくしている」んですよね。呪縛ともいえるそれぞれの「家族」をふりはらって、自分の手であたらしい「家族」を作っていく話に私には見えました。「家族なんてたいしたことねえ」っていうのは、ある種の人間にとってはすごく救いになる言葉ですよね。自分が息子から言われたら泣くけど。
以下、気になったシーンのメモです。
<メモ>
- (2:45)いきなり末期がんの母親が死ぬ。
- (14:16)悪役のロナンがハンマーで処刑するシーン。血が溝をながれていく。まあ、隠せてる?
- (26:40)グルートが囚人の鼻に指を突っ込んでつるし上げるシーン。痛そう。
- (38:37)スターロードがアスカバリア星人と寝たことに、ドラックスが執拗に絡む
- (1:22:49)いきなり「俺はタマナシ野郎じゃない」ってセリフがくる。
以上。これはさっそく子どもと見てみまーす!